インドネシア政府は、国外の大手IT(情報技術)企業に対して納税を迫る姿勢を明確化させている。同国のブロジョネゴロ財務相が、米大手のヤフー、ツイッター、グーグルフェイスブックの4社の名を挙げ、税務当局による調査を行うと表明した。現地紙ジャカルタ・ポストなどが報じた。

 4社ともインドネシアに事務所などを設置して法人税を納付している。同相は、4社がインドネシアで急増しているインターネット広告収入に適用される付加価値税を納付する義務があると主張。これまでの業務や納税の状況を精査する必要があるとの認識を示した。

 同国の情報通信省によると、インドネシアはスマートフォンの普及などを受けてネット広告市場が拡大している。

 2015年の広告収入は8億ドル(約867億円)で14年の4億6000万ドルから急増、このうち7割をフェイスブックとグーグルが占めたという。

 しかし、4社はシンガポールに東南アジア地域の拠点を設置し、インドネシアに設置した事務所などは分室のように位置付けているため、インドネシアで得た広告収入についてもシンガポールで計上している。

  課税強化の動きには、税制優遇で国外大手を呼び込もうとする政府の方針に逆行するとの指摘もある。しかし、ブロジョネゴロ財務相は、英国などもこうした形 の広告収入に対して納税を求めていると指摘。「インドネシアから得た収入についてはインドネシアで税を納めるべきだ」と述べ、今後、4社に限らずネット分 野の国外企業への課税に真剣に取り組む意向を示した。

 同相の発言に対し、ツイッターの現地事務所の責任者は直接的な言及を避け「インドネシア事務所としての責務は果たしていく」と述べるにとどめた。(シンガポール支局)

出所:フジサンケイビジネスアイ
2016 年 5 月 13 日