EU、軽減税率導入で加盟国の裁量拡大(日経)

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【ブリュッセル=森本学】EU(EU)は商品やサービスに掛ける付加価値税(日本の消費税に相当)への「軽減税率」の導入について、加盟国の 裁量を広げる。EUの執行機関である欧州委員会が7日、加盟国や欧州議会に対し、検討案を示した。EUがあらかじめ定めた品目・サービスに軽減税率の適用 を認める現行制度を巡っては、硬直的で時代の変化に対応できていないとの批判が根強かった。

 欧州委は7日公表した付加価値税改革の行動計 画に、軽減税率の運用見直しを盛り込んだ。EU指令(法)では、域内の付加価値税の足並みをそろえるため、加盟国に標準税率を15%以上とするよう義務づ けている。そのうえで加盟国ごとに1~2つの軽減税率(最低税率5%)の導入を容認。さらに各国の事情に配慮した特例としてゼロ%税率も認めている。

ただ現行制度では、EUが定めた商品・サービスのリストに基づいて軽減税率やゼロ税率を適用しなければならない。EUのリストには計21項目の品目・サー ビスが列挙されているが、1990年代の導入以来変わっていない。欧州委も「現行ルールは時代の変化や、デジタル商品のような新分野に対応してこなかっ た」と認める。

15年3月には欧州司法裁判所がフランスとルクセンブルクが電子書籍に掛ける付加価値税に適用していた軽減税率が「違法」 だとの判断を下した。EUのリストでは「書籍」への適用は認めているが「電子的サービス」は適用対象となっていないとの判断からだ。出版業界などから「技 術進歩に税制ルールが取り残されている」との批判の声が相次ぐ事態となった。

欧州委は行動計画の中で、2つの見直しの選択肢を提示した。 ひとつ目は軽減税率の適用を加盟国に委ねる原則の採用だ。EUが定めるリストは廃止する。ただ加盟国間の税制の公平さを保つため、各国が導入できる軽減税 率の数を制限するなどの措置も検討する。脱税を防ぐため、簡単に持ち運びできる高額品への軽減税率は認めない。

もう一つは、軽減税率の対象リストを定期的に見直し、新しいサービスや商品の分野を反映していく手法だ。欧州委は今後、欧州議会や加盟国と具体的な見直しの進め方の協議に入る。

今回の軽減税率を巡る加盟国の裁量拡大には、6月に控えた英国のEU離脱の是非を巡る国民投票への配慮もにじむ。

英国では昨年以降、女性の生理用品に掛けている5%の付加価値税が政治の焦点に浮上していた。女性の権利擁護を主張するグループが「課税は不公平だ」と0%への引き下げを要求。税率をEUが決めることに不満を持つ「反EU」派と連携をみせていた。

キャメロン英首相も国民投票でEU残留への「反対」派に追い風が吹かないよう、EUに見直しを求めていた。今回の欧州委の提案は、英国に生理用品への付加価値税を0%にできる選択肢を与える内容だ。

出所:日本経済新聞
URL:http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM07H75_X00C16A4FF2000/

当社コメント

軽減税率の適用品目についての細かく規定するのではなく、新聞等は全て非課税にしてしまえば良いのでは無いかと思います。