はじめに
Amazon、eBay、 楽天、Shopify、WooCommerce、コロナ渦において世界で拡大し、今でやあらゆる企業が注目する「越境EC(E-commerce)」。越境ECはサイト作成後数分後から販売開始でき、世界の市場からの新たな売上機会になるといった良い面は紹介されます。反面、現地の税金や、様々なコストについてはあまり共有されていません。VATなど現地の税金は、販売者が現地の購入者に課税・徴収しますが、越境ECの場合でも課税・徴収・申告の場合は発生します。
税理士や弁護士等、国内の専門家が海外の税務や法務の知見が有る訳ではありません。
このコラムでは、越境ECの税務面について、豊富な経験を有するオプティ株式会社が「越境EC税務ナビ」としてQ&A形式で提供します。当越境EC税務ナビが、越境ECを考えている様々な企業のお役立ちになれば幸いです。
【Q】欧州のVAT登録に関して、外国企業のしきい値の変更があったと聞きました。本当ですか。
【A】本当です。
EU議会は2019年11月9日に非EUビジネスに対して、国内ドメスティックビジネス同様のしきい値を該当させることを合意しました。この新しい方式は2025年1月に施行されます。
VAT詐欺と戦うため、EU経済財務省理事会において、各加盟国の財務大臣はVATデータのレポート義務の詳細を同意しました。この方法は当初2022年に施行予定でしたが、遅延され2024年より施行されます。
非EU企業はコンプライアンスコストがより高価に
現在、EU加盟国では小規模事業者に対して免税措置を取っています。しかし、EU加盟国外の企業が別の加盟国で販売を行う際、売上ゼロのしきい値に直面しており、ローカル会社と比べて競争劣位に置かれています。
EU加盟国は国内企業と外国企業が同じVAT登録のしきい値とすることに同意しました。この閾値は年間85000ユーロを超えることは出来ません。しかしながら、外国企業がこの恩恵に預かることができるのは、EU域内での売上が100,000ユーロ以下の場合のみとなります。
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