[マドリード 25日 ロイター] スペイン政府は、歳入を拡大するため、現在低い税率を適用している一部商品に対する付加価値税率の引き上げを検討している。パイス紙が25日、政府に近い関係筋の話としてウェブサイトを通じて伝えた。
同紙によると、財務省関係筋は「われわれは状況の改善につながる可能性のあるあらゆる提案を検討している」と語った。
これに対し、財務省のコメントは得られていない。
欧州委員会と国際通貨基金(IMF)はスペインに対し、付加価値税の変更を提案している。
スペインは2010年に付加価値税を引き上げた結果、基本税率は18%となっているが、それでも欧州で最も低い部類にあるうえ、一部の商品には8%あるいは4%の低い税率が適用されている。
現在8%の税率が適用されているのは、多くのホテルサービス、食品、ヘルス関連用品、映画、住宅など。パン、ミルク、卵、一部の身体障害者向け製品などは、最も低い税率が適用されている。
パイス紙は、財務省がどの商品の税率を引き上げるか検討している、と伝えている。
スペインは既に来年に付加価値税率を引き上げる計画を示しているが、多くのアナリストは、財政赤字を削減し、銀行セクター支援について他のユーロ圏諸国を納得させるためには、税率を大幅に引き上げる必要があるとみている。
出所:ロイター (2012年6月25日)