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EUおよびイギリスにおけるEPR(拡大生産者責任)に関する情報サイト一覧

拡大生産者責任(Extended Producer Responsibility、EPR)は、欧州連合(EU)およびイギにおいて、製品のライフサイクル全体にわたり生産者が廃棄物管理に責任を負う仕組みです。本記事では、EUおよびイギリスにおけるEPR制度の概要と、正確な情報を提供する公式ウェブサイトについて紹介します。

1、EU全体のEPR関連情報サイト

EUでは各加盟国が独自のEPR規則を実施していますが、共通の基準や政策を提供するEU全体の情報サイトを利用することで、各国の制度の違いを理解することができます。

欧州委員会(European Commission)– 環境総局

欧州委員会の環境総局は、EU全体の環境規制を管理し、EPRに関連するガイドラインや政策を公表しています。このウェブサイトでは、EUの廃棄物指令(WEEE指令、電池指令、包装廃棄物指令)に関する最新情報を確認できます。また、各国のEPR制度の実施状況や、事業者が遵守すべき要件についての概要が掲載されています。

公式サイト: https://environment.ec.europa.eu/

ECHA(欧州化学品庁)– SCIPデータベース

ECHAのSCIPデータベースは、有害物質(SVHC)を含む製品の登録が義務付けられている企業向けのデータベースです。EPRの一環として、特定の化学物質を含む製品をEU市場に投入する企業は、このデータベースへの登録が必要となります。

公式サイト: https://echa.europa.eu/scip-database

EPR Club(拡大生産者責任クラブ)

EPR Clubは、EPR制度に関心のある企業、政策立案者、業界専門家が交流し、情報を共有するためのプラットフォームです。ここでは、各国のEPR実施状況や、最新の規制変更に関する情報が提供されています。

公式サイト: https://www.eprclub.eu/

欧州リサイクルプラットフォーム(ERP)

欧州リサイクルプラットフォーム(ERP)は、EU内で複数の国のEPR登録が可能な企業向けのリサイクルプラットフォームです。特に、電子機器(WEEE)、電池、包装廃棄物のEPR登録を支援するサービスを提供しています。

公式サイト: https://erp-recycling.org/

各国ごとに、具体的に求められる対応が異なります。

2、EU加盟国別のEPR情報サイト

各EU加盟国では、それぞれ独自のEPR登録制度を持っています。以下では、主要な市場におけるEPR登録機関と公式情報サイトを紹介します。

ドイツ

ドイツはEU内でも最も厳格なEPR規制を持つ国の一つです。包装廃棄物のEPR登録には「中央包装登録機関(ZSVR)」が管理するLUCID登録が必要となります。また、電子機器や電池のEPR登録は「Stiftung EAR」が担当しています。

公式サイト:

フランス

フランスでは、製品の種類ごとに複数のEPR制度が存在します。包装廃棄物のEPRは「CITEO」が管理し、家具・家庭用品のEPRは「Ecomaison」が担当しています。

公式サイト:

イタリア

イタリアでは、包装廃棄物のEPR登録は「CONAI」が担当しており、電子機器および電池のEPRは「WEEE協調センター」が管理しています。

公式サイト:

スペイン

スペインでは、包装廃棄物のEPRは「ECOEMBES」、電子機器のEPRは「Fundación ECOTIC」が担当しています。

公式サイト:

3、イギリス(UK)におけるEPR制度

イギリスはEUを離脱しましたが、独自のEPR規制を導入しています。包装廃棄物EPRの登録は「National Packaging Waste Database(NPWD)」を通じて行う必要があります。また、企業が遵守すべき最新の規則や報告義務については英国環境庁のウェブサイトで確認できます。

公式サイト:

まとめ

EPR規制は、EUおよびイギリスにおいて、事業を展開するEC事業者にとって重要な法規制の一つです。各国のEPR要件を正しく理解し、公式情報サイトを活用することで、適切に遵守することが可能となります。

当社(オプティ株式会社)では、各国及び各種のEPR登録・申告におけるサービスも提供しておりますので、是非お問い合わせください

注記: このコラムは情報提供を目的としたものであり、法的助言を提供するものではありません。EPRまたはGPSRへの準拠については、専門家にご相談ください。