フランスのVAT（付加価値税）は「Taxe sur la Valeur Ajoutée (TVA)」と呼ばれ、標準税率は20%です。軽減税率は10%、5.5%、および2.1%で、特定の製品やサービスに適用されます。TVAは、フランス国内およびEU内の物品やサービスの提供、輸入が課税対象です。申告は通常月次で行われますが、規模によっては四半期ごとの申告が許可される場合があります。イントラスタットやESL、EPLの報告も条件に応じて義務付けられています。
名称と税率
フランスの付加価値税は「Taxe sur la Valeur Ajoutée (TVA)」と呼ばれます。適用される税率は以下の通りです：
- 標準税率（20%）：ほとんどの物品やサービスに適用され、例えば衣料品、電化製品、レストランの食事などが含まれます。
- 軽減税率（10%）：飲食品（ただしアルコール除く）、ホテル宿泊費、改装工事の一部、公共交通機関などに適用されます。
- 軽減税率（5.5%）：生活必需品（基本的な食品、書籍、医薬品）、電力やガス供給の一部に適用されます。
- 特別軽減税率（2.1%）：特定の医薬品、新聞、定期刊行物、テレビ受信料などに適用されます。
課税対象活動
フランス国内およびEU内の以下の活動がTVAの課税対象となります：
- フランス国内での物品およびサービスの提供
- フランスへの物品の輸入
- EU加盟国間での物品取引およびサービス提供
申告回数と申告期限
TVA申告は通常、月次で行われます。ただし、年間の売上が一定額を下回る場合、四半期ごとの申告が許可されます。申告期限は申告期間終了後、翌月の15日(または24日までの間)までに申告書を提出する必要があります。また、規模や状況に応じて年次申告も可能です。
イントラスタット報告
イントラスタット報告は、EU内での物品の移動に関する統計情報を提供するためのもので、フランスでは年間輸出・輸入額が460,000ユーロを超える場合に義務付けられています。
ESL（EC Sales List）およびEPL（EC Purchase List）
ESLは、EU加盟国に物品を販売またはサービスを提供した場合に提出が義務付けられています。EPLは、EU加盟国からの物品やサービスの購入に対して提出する必要があります。これらのリストは通常、月次で提出されます。
しきい値
- イントラスタット報告：輸出入のしきい値は460,000ユーロです。
- ESLおよびEPL：EU内取引を行うすべての事業者に提出義務があります。
注意事項
非居住者に対する税務要件は異なる場合があるため、詳細な助言が必要な場合は、オプティ株式会社または該当国の信頼出来る国際税務のアドバイザーにご相談ください。