https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000024249.html
株式会社ispaceが巨額の資金調達
ispace
14:30
株式会社ispaceが101.5億円の資金調達とのこと。それだけ多くの人の夢を背負っているということ。
本当に凄いなあと思った。
下記はプレスリリースの文面。
宇宙開発は資源開発だったのだと初めて理解しました。
<プレスリリース>
株式会社ispaceは、2017年12月13日(水)に、株式会社産業革新機構、株式会社日本政策投資銀行、株式会社東京放送ホールディングスなどの新規株主を引受先とする第三者割当増資を完了致しました。資金調達総額は、今後新規株主による追加投資と合わせて、12月末時点で総額101.5億円となります。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000024249.html今回の資金調達は、シリーズAとしては日本のスタートアップ企業による国内過去最高額、また宇宙分野のシリーズAとしても世界過去最高額となります(2017年12月13日時点)。 今回の資金調達により、ispaceは民間では日本初となる、独自開発の月着陸船による「月周回」と「月面着陸」の2つの月探査ミッションを始動させます。ispaceが独自で開発する月着陸船を2020年末までを目途に2回打ち上げ、Mission1として2019年末頃に月周回軌道へ投入して軌道上からの月探査を、Mission 2として2020年末頃に月面に軟着陸して月面探査ローバーで月面探査を行う予定です。株式会社ispace(本社:東京都港区、代表取締役:袴田武史、以下、ispace)は、2017年12月13日(水)に、株式会社産業革新機構、株式会社日本政策投資銀行、株式会社東京放送ホールディングス、コニカミノルタ株式会社、清水建設株式会社、スズキ株式会社、株式会社電通、リアルテックファンド、KDDI株式会社、日本航空株式会社、凸版印刷株式会社の新規株主を引受先とする第三者割当増資を完了致しました。資金調達総額は、今後スパークス・グループ株式会社による追加投資と合わせて、12月末時点で総額101.5億円となります。今回の資金調達は、シリーズA*としては日本のスタートアップ企業による国内過去最高額、また宇宙分野のシリーズAとしても世界過去最高額となります(2017年12月13日時点)。今回の資金調達により、ispaceは民間では日本初となる、独自開発の月着陸船による「月周回」と「月面着陸」の2つの月探査ミッションを始動させます。ispaceが独自で開発する月着陸船を2020年末までを目途に2回打ち上げ、Mission1として2019年末頃に月周回軌道へ投入して軌道上からの月探査を、Mission 2として2020年末頃に月面に軟着陸して月面探査ローバーで月面探査を行う予定です。本資金調達では、機関投資家の各社と共に、多数の事業会社にもご支援を頂いております。機関投資家の皆様には豊富な投資ノウハウと幅広いグローバル・ネットワークで弊社をサポート頂く予定です。また多様なバックグラウンドを持つ事業会社の皆様には、2つの月探査ミッションを通じて様々な共同研究開発や共同プロジェクトにご参加頂き、ispaceの月着陸船・月面探査ローバーをプラットフォームとして共に宇宙インフラを構築する、事業パートナーとして弊社をサポート頂く予定です。*シリーズA: スタートアップ企業における製品の企画、開発やそれに伴う技術開発段階での投資ラウンド2040年には、月に1,000人の人が住み、年間10,000人が訪れ、建設、エネルギー、鉄鋼、通信、運輸、農業、医療、そして月旅行など、月の「水資源」を軸とした宇宙インフラが構築されることが見込まれています。ispaceは、その宇宙インフラが地球で住む人々の生活を支え、地球も月も含めて宇宙全体がエコシステムとなる持続的な世界の実現を目指しています。水資源は、生物の生命維持や植物の植生に必要不可欠な要素であることに加えて、水素と酸素に分解すればロケットの燃料になります。月で水資源を確保することができれば、将来月面で人間が暮らすための重要な資源になるほか、月でロケットの燃料を補給してから火星や小惑星などのさらに遠い天体に向かうこともできます。月が燃料補給基地として機能することで、地球から打ち上げられるロケットの燃料量が削減され、莫大な打ち上げコスト削減や燃料重量分のペイロード(貨物)の搭載が可能になります。ispaceは、月の水資源こそが宇宙へのヒト・モノの輸送の在り方を変え、人類が宇宙で生活する未来を速める重要な鍵と考えています。 今回発表する2つのミッションは、月の水資源を軸とした宇宙インフラの構築に必要となる物資の月輸送と、資源を含めた月面探査の技術を確立する出発点です。月面への着陸は、人類の歴史でも未だアメリカ、ロシア、中国の3つの国による国主導のミッションでしか実現されていない高度な技術です。ispaceは、Mission1&2を新しい技術に挑戦する研究開発と位置付けており、同じ設計の月着陸船で、2019年末に「月周回軌道への投入」と、2020年末に「月面への軟着陸」の2段階に分けて実行します。Mission1では月の周回軌道に確実に投入することを確認し、そこで得られたデータや経験をMission2の月着陸船の設計にフィードバックすることで、月面軟着陸に必要な技術を着実に確立していく計画です。また、この月着陸船には総重量30kgのペイロードが搭載可能です。30kgのペイロードには、ispaceが新たに開発する小型軽量な月面探査ローバー2台も含まれ、この月面探査ローバーにもそれぞれ最大5kgのペイロードを搭載可能とする予定です。これらの月着陸船と月面探査ローバーのペイロードスペースを活用して、各国の宇宙機関や研究機関、大学、民間企業などに向けて月への物資輸送サービスを提供します。月着陸船または月面探査ローバーにペイロードを搭載できることで、サイエンスのための研究機器や技術開発のための試験機器などを実際に月周回軌道上または月面で試験することができます。さらに、月周回と月面着陸ミッションで撮影する月周回軌道上や月面上の画像や映像をはじめ、放射線量・月資源・月環境の観測データ、地形・実験・技術などの研究開発データの提供を含め、企業のマーケティング活動でも活用できる月面データ提供サービスも行います。 これらのサービスを提供していくことで、既存の宇宙機関や大学、宇宙関連企業はもちろん、これまで宇宙に直接関わりのない企業や組織が、月を舞台に新しい取り組みを始めるきっかけを創り出します。宇宙産業を代表する宇宙機関や大手企業、宇宙スタートアップ企業、そして非宇宙関連企業による化学反応を引き起こすことで、宇宙産業にこれまでなかった価値を創出し、宇宙の民主化をさらに進めていきます。 今後、日本のみならずグローバルでMission1およびMission2の協業企業を募っていきます。 日本初、民間開発の月着陸船によるispaceの月探査ミッションにご期待ください。■株式会社ispace 代表取締役 袴田武史のコメント「今回の資金調達によりランダー開発に着手することで柔軟で定期的な月面輸送システムの構築し、小型宇宙ロボット技術の強みを活かし、月面での探査および開発をより一層促進していきます。日本のみならず、ルクセンブルクと米国の拠点を通して積極的にグローバルでの宇宙資源開発を先導していきます。さらに、今回投資していただいた機関投資家や事業会社の皆様の知識とネットワークを活用して、月面資源を軸にした民間の宇宙ビジネスシステムを構築し、その先にある人類が宇宙で生活できる持続的な人類社会の創造を目指します。」■シリーズA出資社一覧 株式会社産業革新機構(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英) 株式会社日本政策投資銀行(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柳正憲) 株式会社東京放送ホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役社長:武田信二) コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、代表執行役社長 兼 CEO:山名昌衛) 清水建設株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:井上和幸) スズキ株式会社(本社:静岡県浜松市、代表取締役 社長:鈴木俊宏) 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:山本敏博) リアルテックファンド(本社:東京都港区、代表:永田暁彦) KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中孝司) 日本航空株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:植木義晴) 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾) スパークス・グループ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:阿部修平)※追加投資 ispace月探査ミッションイメージ Mission 1「月周回」 ispace月探査ミッションイメージ Mission 2「月面着陸」■ispaceの開発方針 世界最軽量・最小の輸送機(Lander)と探査車(Rover)をアジャイルに開発し、柔軟な設計かつ低コスト・高頻度・機動的なミッションを計画します。ispaceが持つ小型軽量化の技術でミッション全体のコストを抑え、ロケットへの搭載機会を増やすことで、高頻度の打ち上げ機会を創出し、研究開発を加速、さらに量産による品質安定化を見込んでいます。■グローバルで関心が高まる宇宙産業 宇宙産業で構造的変換が起こっており、民間がビジネスを構築できる時代になっています。技術のコモディティ化が進展し、低価格で高性能かつ安定品質の民生品が活用され、ソフトウェアをベースとしたシステム設計が主流となっています。政府予算の変化を背景に民間主導で開発・運用が進み、政府がサービスを購入する、「官民連携」の宇宙ビジネスへ移行しつつあり、グローバルで宇宙産業への関心が急激に高まっています。■宇宙の水資源への注目 打ち上げ、地球観測、通信など数ある宇宙事業の中でも宇宙資源開発への注目が急速に高まっています。2009年、アメリカのNASAの研究により月面で「水」資源の存在が示唆されたことにより、宇宙で水(H2O)を電気分解し、液体水素(H2)と液体酸素(O2)を生成し、それを燃料として補給するガス・ステーション構想が現実化しています。水資源開発による産業創生を見込む月ミッションは、アメリカのNASA、欧州のESAをはじめ、各国が注目するグローバル共通のテーマとなっています。また民間での宇宙資源開発に向けて、アメリカやルクセンブルクをはじめ、各国で法整備の議論が加速しています。■ 株式会社ispace http://ispace-inc.com/jpn 「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。2017年12月に、シリーズA国内過去最高額(2017年12月13日時点)となる101.5億円の資金調達を実施し、日本初民間開発の月着陸船による「月周回」と「月面着陸」の2つのミッションを発表。JAXA、ルクセンブルク政府とも月資源開発で連携。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動。日本から唯一月面探査レースに参加するチーム「HAKUTO」の運営を行っている。
後日談
上記ブログを書いたのが2017年頃ではあったのですが、その間にispace社は既に上場されていました。
月面着陸という可能性がゼロではないものの途轍もない技術力が必要な分野こそが日本が官民合わせて推進していくエリアの産業なのだと思いました。